売掛金と買掛金のバランス
掛取引の量が売上げの増加と比例するのは当たり前のことです。
今般の商取引は信用取引の上で成り立っています。
そのことについてあれこれいうつもりはまったくないのですがその内容について一言です。
ご存知でしょうが、掛け取引とは、その場での決済をせず、
一定期間後に一括して決済を行うことです。
事業が継続的に右肩上がり若しくは安定的に推移している中、
もし、常に運転資金が欠乏しているときは、要注意です。
毎年コンスタントに利益を出しているのに手元資金がないときは、次の原因がありそうです。
例えば、売り掛けの決済期間が月末締め翌々月10日払いで、
買い掛けの決済期間が月末締め翌月末日払いの場合どうでしょう?
翌々月の月初から9日間まで資金ショートの可能性がありますよね。
ですのでこの時期に社長からの借入で急場をしのぐという形になりそうです。
これは、事業規模がまだ小さいときはこのままでいけますが、
例えば年商1億以上、月商1000万円の場合、毎月1000万円社長から借りる羽目になり、
売掛金の支払を取引先からお願いされるとそれこそ資金が滞る可能性がありますね。
ですので、日ごろから、短期資金の融資を即座にしてもらえる
メインバンクを作ることは肝要です。
でもその前に、この仕入から売上げの入金までの期間をどうにかしないといけません。
売上規模が2倍になれば、融資必要額も2倍になります。
必死になって売上げ伸ばせば伸ばすほど、資金繰りがいっそう厳しくなります。
これが、利益出ても資金が楽にならない原因です。これは何とかしたいものですよね。
この解決は、ご存知の通り、売上げ決済の短縮のお願いをお取引先にお願いするしかないです。
このお願いは相手にとって最初は受けいれ難い場面が多いと思いますが、
粘り強くするしかないです。
それと買掛の周期は可能な限り伸ばしましょう。
言葉で言うのは簡単ですが、いざ行動するのは大変困難なことだと思います。
しかし、今後の安定的な事業運営を考えると通らざるを得ないひとつの関門とお考えください。