対銀行の決算書 2

借り手側である我々は、今まで銀行の支店長や長年の営業さんとの付き合いをベースに、

ある時はその親しさに乗って融資を受けていたりしました。

 

そんな借り方が、この「金融検査マニュアル」の存在でガラリと変わってしまったんです。

 

友好な人間関係だけではまず融資が難しいです。

 

「金融検査マニュアル」を参考とし、各金融機関は「自己査定マニュアル」を作成しています。


このマニュアルは、内容を明らかにされていませんが、
金融庁発行の「金融検査マニュアル」を参考にして作成されているでしょう。
そうなると、融資を受ける際の重要な点は以下のような点です。
1.社長がブラックリストに載っていないこと
2.税金を完納していること
3.15%以上の債務超過でないこと
4.2期連続赤字でないこと
これらはあくまでも最低条件です。
この条件をクリアしてあれば、今度はランク分けがあります。
このランクによって融資金額、利率などの条件が自動的に決定するんです。
支店長の裁量というのは今は限りなく縮小しています。いわゆるシステム審査ですね。
このランク分けは、一度決定すると変更するのは難しいですが、
今現状の決算書をある程度このシステム審査用に改善すると、
条件が良くなることがかなりあります。
その方法とは・・・
①仮払金、短期・長期貸付金
②売掛金、受取手形
  一年以上ほったらかしているものはないですか?
③在庫
  不良在庫はないですか?
④有価証券
⑤不動産
 簿価以上に目減りしているものはないですか?
以上の点があれば、貸借対照表の資産からその分除外されます。
形式的に債務超過になっていなくとも、
銀行から見たら「実質債務超過です!」っていわれます。
この実質債務超過は何としてでもクリアしないとですね。
貸付金などは、実体として存在し、かつ、定期的に返済を受けていないとですから
その辺は可能な限り対応しないとです。
先ほどはB/Sの話でしたが、P/Lの部分ですと、
①減価償却費
 過年度償却不足額累計がありませんか?
 もしあれば償却したとしての資産額をチェックされます。
②役員報酬
 実生活に最低必要な役員報酬を支出しているかどうか。
 利益を捻出するために、過度な圧縮を図っていれば、
 適正だろう金額に置き換えて利益計算されます。
以上が主だったところです。
以前のように、「担保不動産はおありですか?」というような対応の仕方ではないんですよね。
そんな決算書、作成されていますか?

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